エステル記 2章5-16節

恵みを得るエステル(エステル記2:5-16)

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5 さて首都しゅとスサにひとりのユダヤ人にんがいた。名なをモルデカイといい、キシのひこ、シメイの孫まご、ヤイルの子こで、ベニヤミンびとであった。

6 彼かれはバビロンの王おうネブカデネザルが捕とらえていったユダの王おうエコニヤと共ともに捕とらえられていった捕虜ほりょのひとりで、エルサレムから捕とらえ移うつされた者ものである。

7 彼かれはそのおじの娘むすめハダッサすなわちエステルを養やしない育そだてた。彼女かのじょには父ちちも母ははもなかったからである。このおとめは美うつくしく、かわいらしかったが、その父母ふぼの死後しご、モルデカイは彼女かのじょを引ひきとって自分じぶんの娘むすめとしたのである。

8 王おうの命令めいれいと詔みことのりが伝つたえられ、多おおくのおとめが首都しゅとスサに集あつめられて、ヘガイの管理かんりのもとにおかれたとき、エステルもまた王宮おうきゅうに携たずさえ行いかれ、婦人ふじんをつかさどるヘガイの管理かんりのもとにおかれた。

9 このおとめはヘガイの心こころにかなって、そのいつくしみを得えた。すなわちヘガイはすみやかに彼女かのじょに化粧けしょうの品々しなじなおよび食物しょくもつの分わけ前まえを与あたえ、また宮中きゅうちゅうから七しち人にんのすぐれた侍女じじょを選えらんで彼女かのじょに付つき添そわせ、彼女かのじょとその侍女じじょたちを婦人ふじんの居室きょしつのうちの最ももっとも良よい所ところに移うつした。

10 エステルは自分じぶんの民たみのことをも、自分じぶんの同族どうぞくのことをも人ひとに知しらせなかった。モルデカイがこれを知しらすなと彼女かのじょに命めいじたからである。

11 モルデカイはエステルの様子ようすおよび彼女かのじょがどうしているかを知しろうと、毎日まいにち婦人ふじんの居室きょしつの庭にわの前まえを歩あるいた。

12 おとめたちはおのおの婦人ふじんのための規定きていにしたがって十じゅう二にか月げつを経へて後あと、順番じゅんばんにアハシュエロス王おうの所ところへ行いくのであった。これは彼かれらの化粧けしょうの期間きかんとして、没薬もつやくの油あぶらを用もちいること六ろくか月げつ、香料こうりょうおよび婦人ふじんの化粧けしょうに使つかう品々しなじなを用もちいること六ろくか月げつが定さだめられていたからである。

13 こうしておとめは王おうの所ところへ行いくのであった。そしておとめが婦人ふじんの居室きょしつを出でて王宮おうきゅうへ行いく時ときには、すべてその望のぞむ物ものが与あたえられた。

14 そして夕方ゆうがた行いって、あくる朝あさ第だい二にの婦人ふじんの居室きょしつに帰かえり、そばめたちをつかさどる王おうの侍従じじゅうシャシガズの管理かんりに移うつされた。王おうがその女おんなを喜よろこび、名なざして召めすのでなければ、再ふたたび王おうの所ところへ行いくことはなかった。

15 さてモルデカイのおじアビハイルの娘むすめ、すなわちモルデカイが引ひきとって自分じぶんの娘むすめとしたエステルが王おうの所ところへ行いく順番じゅんばんとなったが、彼女かのじょは婦人ふじんをつかさどる王おうの侍従じじゅうヘガイが勧すすめた物もののほか何なんをも求もとめなかった。エステルはすべて彼女かのじょを見みる者ものに喜よろこばれた。

16 エステルがアハシュエロス王おうに召めされて王宮おうきゅうへ行いったのは、その治世ちせいの第だい七なな年ねんの十じゅう月がつ、すなわちテベテの月つきであった。

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